現状での問題点およびその可能性についてWENメンバーが調査した結果を随時報告します。
水力、火力、原子力の代替エネルギ-で、地球環境問題の原因となる二酸化酸素の排出量が少ないエネルギ-のこと。エネルギ-源の性質により以下の3つの形態に分類することができます。
再生可能エネルギ-(自然エネルギ-) | 太陽光発電、太陽熱利用、風力発電、バイオマスエネルギ |
リサイクル型エネルギ- | 廃棄物発電・熱利用、廃棄物燃料製造、未利用エネルギ- |
従来型エネルギ-の新利用形態 | 燃料電池、コ・ジエネレ-ション、クリ-ンエネルギ-自動車 |
これまでの活動内容
東京電力(株)技術開発センター エネルギー・環境研究所トピックス2
東京ガス 扇島エコ・ガーデンシティトピックス3
たはらエコ・ガーデンシティ(愛知県田原市)
トピックス1:新エネルギ-研究開発施設を見学してきました
見学日:平成12年9月12日
場所 :東京電力(株)技術開発センター エネルギー・環境研究所
全棟が省エネ設計
平成12年9月12日、WENメンバ-13名で東京電力(株)技術開発センターのエネルギー・環境研究所を見学しました。
新エネの研究が盛ん
研究所では、太陽光発電、燃料電池などの新エネルギ-についての研究や、余剰の電力を蓄電するナトリウム-硫黄電池(NAS電池)の研究を行っていました。太陽・風力などの自然エネルギ-は気象条件に左右されるため、安定して電力を供給することができません。そのため、これら自然エネルギ-とNAS電池をタイアップさせ、新エネルギ-の有効活用をはかって行きたいとのことでした。
二酸化炭素の回収・固定は難しい
また、二酸化炭素の回収や固定、生物に与える影響についても研究していました。火力発電所から二酸化炭素を回収する技術は実用段階ですが、回収するために発電量の30%のエネルギ-が必要で、このエネルギ-を如何に減少させるかが問題のようです。また、回収した二酸化炭素の量は膨大なため、大部分を海洋に吸収させるしかないとのことでした。
トピックス2:東京ガス扇島エコ・ガーデンシティ
LNGも新エネルギーのなかま?
11月1日東京ガス扇島LNG(液化天然ガス)工場を見学しました。「LNGは火力発電所で燃やして二酸化炭素を排出しているのでは?」と思われるかもしれません。でも、新エネルギー3本柱の中1つ、従来型エネルギ-の新利用形態(燃料電池、コ・ジエネレ-ション、クリ-ンエネルギ-自動車)で使われる主要な燃料なのです。
使う量だけ取り出してガスにする
LNGの主成分メタン(CH4)は、常温で気体となり取り扱いがやっかいですが、極低温では液体となり容易に輸送することができます。専用のタンカーで海外から到着したLNGはまずパイプラインを通って、大型の貯蔵タンクに受け入れます。貯蔵タンクは地下に埋設された大型の魔法瓶で、使う分だけ取り出してガスにして使用するとのことです。
LNGは安全ですぐれた燃料
「LNGが漏れたら海上は火の海?」との心配に、東京ガス広報担当の女性は貴重な実験を見せてくれました。まず、LNGを水にいれると水はただ凍りました。また、LNGが入った容器の出口に火を近づけると、ガスは燃えましたが、もちろん爆発はしませんでした。LNGは常温で気化してメタンとなりますが、メタンは空気に比べると非常に軽く、すぐに拡散してしまうため爆発しないということが理解できました。LNGは石炭に比べて発熱量が高く、かつ石炭を燃やした場合と比較して約半分(44%)の二酸化炭素しか排出しません。今後、燃料電池やコ・ジェネレーションでエネルギーのさらなる有効利用ができ、二酸化炭素の削減に大いに役立つと感じました。
トピックス3:たはらエコ・ガーデンシティ見学会
田原市は愛知県の知多半島に位置し,平成15年に田原町と赤羽根町が合併してできました。太平洋と三河湾に面した温暖で,太陽光や風などの自然エネルギーに恵まれていることを利用し,「環境と共生する豊かで持続可能な地域づくり」を行っています。 WENでは,田原市を訪問し,この取り込みについて勉強してきました。
田原市役所庁舎
田原市役所廃食油燃料化
その他に、市内の遊休地を利用して菜の花を栽培し、菜種油を採るプロジェクトもあります。